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看護必要度はやはり厳格化の方針
B項目 基準2(B14かB15に該当&A1点以上&B3点以上)を判定基準から除外
平成30年度改定で追加されたこの基準。
B14は「診療・療養上の指示が通じる」
B15は「危険行動」
ですので、いわゆる認知症患者に対する評価の基準を下げることで判定基準を満たす患者を増やしていたわけです。
これについて議論が行われました。
具体的には、本来であれば看護必要度の基準を満たしにくい内科系の準急性期~回復期中心の病棟において、これらのB項目を満たす患者に、比較的該当させやすいA項目(例えば心電図モニターを付ける)を1点取るだけで基準を満たすことができてしまいました。
看護必要度は本来、急性期の評価として導入されたものであり、このような例が出てしまうのでは相応しくないということで今回除外されることとなりました。
うちの病院の内科病棟でも5%程下がりました。
ただし、認知症患者のケアへの評価は「認知症ケア加算」のほうで行われます。
また、B項目は「介助の有無」を追加し、実際に介助を行っていなければ得点が付かなくなります。
これは「介助の有無」を評価することで、別に介助を行った旨の記録を残す必要がなくなるため、看護師の負担軽減にも繋がります。
A項目はより急性期を重要視
A項目からは外来での実施が多くなってきた「内服の免疫抑制剤」が削除されます。
逆に「救急搬送後の入院」の評価期間が2日間から5日間に大幅に伸びることとなりました。
ただし看護必要度2においては「救急搬送後の入院」は救急医療管理加算または夜間休日救急搬送医学管理加算の算定する患者の入院日から5日間が評価対象となります。
C項目は全体的に評価日数延長へ
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また、乳腺の悪性腫瘍手術や、経皮的針生検や心カテがC項目の対象となります。
手術を多く行っている総合病院をより高く評価する方向のようです。
看護必要度2が強く推奨される
400床以上の病院は看護必要度2が必須となります。
また、看護必要度1においてもA項目・C項目についてはレセプト電算のデータを用いることとなりましたので、看護必要度1に留まっている理由も薄くなっています。
看護必要度2を選択する病院は7対1病棟を持つ病院の3病院に1つ程度です。
増えてきたとは言え、まだまだ少ないのが現状です。
看護必要度2は看護師の負担軽減に繋がるのでできる限り早めに選択するべきと思います。
看護部長や師長はきちんと基準を満たせるのか心配してましたが、現場の看護師はとても喜んでましたよ!
基準値は大幅に厳格化へ
手術の少ない病院は基準を満たす患者の割合が確実に数%は下がるうえ、7対1病棟の基準値は必要度1で30%から31%に、必要度2で25%から29%に引き上げられます。
かなり厳しくなるのは上でも少し出ていた内科系のみで構成される病院とがんセンターのようです。
どちらも7対1病棟を維持するには大きな方向転換が必要になるでしょう。
看護師の負担軽減も考慮
あの煩わしかった(なんて書いたら怒られる)「院内研修」が不要となります。
また、上で挙げた通り、B項目の記録についても負担軽減に繋がる変更がなされています。